2009年07月

オランダでの研究活動の終了

さきほど研究室の自室の部屋の鍵を秘書さんに返してきました。PC内も、デスクの上も、いらなくなったサンプルもすべて処理してきました。すべては私が来た時そのままの光景です落ち込み

今日でオフィシャルにはここでの研究活動が終わりました。研究室でお世話になったすべての人への感謝の気持ちを込めて、今日は朝から早起きして、大量の寿司を作りました。使った米はなんと10合!!(笑)すべては日本から持ってきた日本米です。貴重なキラキラ日本米キラキラだけど、それ以上にお礼がしたい。日本の良いところをできる限り伝えたい。そんな気持ちで作りました電球

作戦は昨日から始まっていました。直属の上司が今日これないということで、彼には別にちらしずしを作りました↓。

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(昨日作った上司へのちらし寿司)


まあ、日本のレトルトの寿司素を使っているからそんな下手なものはできません(苦笑)。余った、お米を利用して次の日作る巻きずしを練習しました。

その結果がこれですびっくりびっくりびっくり見た感じ綺麗でしょはてなはてなイナリ寿司に、巻きずし3種類(アナゴ、卵、きゅうり、かんぴょう、カニカマ、シーチキン、スモークサーモン、アボガド)、ガリに日本緑茶のセットでした。所要時間4時間。。。出来上がったときにはヘトヘトでした。

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近づくとその歪さがわかります(笑)でもおいしそうでしょ?今夜はこれらの切れっ端で一人寿司パーティーです悲しい

頑張って作った甲斐あって、来てくれた人たち(夏休み中で人が少なかったですが、それでも20名くらいはきたかな)は、一口ずつくらいでしたが、みんなおいしいと言って食べてくれました。中でもイナリ寿司は珍しいらしく、バカ売れでしたにっこり

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食事がおいしいと会話も弾みます。一番びっくりした質問がこれ。あるベトナム人男性との会話。

べ:「さとし、いつ帰るの?」


さ:「9月頭だよ。」


べ:「で、いつ結婚するの?」


(一同笑い)


さ:「!?結婚の前に卒業しなきゃ(笑)」


この研究室の中で、私に彼女がいるのは有名な話です(ゼミで公言したからなあ)。世界どこ行ってもイジラレルのは避けられないようです。。。

ルームメイトから、こんなお手紙も頂きました。無許可ではありますが、あまりにも嬉しかったので、(匿名で)掲載させてもらいます。

Dear Satoshi

It's very nice to have met you.
Tidy, polite, diligent are the impressions you left in my mind.
Behind is your warm, kind, friendly heart.

Wish all the success in your career; all the sweet in your life!


これを日本語で書くのは恥ずかしいので、やめておきます。何が嬉しいって、自分をものすごく内面で評価してくれたことです。

ここにきて、自分と周りとのレベルの差に驚愕しました。自分は言葉すらまともにしゃべれない、何も貢献できそうなものを持ち合わせていない。その私が、ここにいるたった唯一の日本人。日本人代表とまでは言わないけれど、日本に泥を塗るようなことだけは、絶対にしてはいけない。そう自分に誓いました。

それからというもの、とにかく必死に食らいついていきました。英語の論文も数多と読んだし、分からないことは分からないとはっきり何度も聞きました。今できないものは仕方ない、できないならできないなりに態度で示そう。

そうした積み重ねが、最後こういう空気をつくり、何よりも自分の今の気持ちが誠実にその答えを示しています。

来てよかった。これてよかった。あれだけつらかった最初の研究室が、今では第二の母校に思えます。

なごり惜しい気持ちは多々ありますが、今思うのは、もう一度日本に帰って、しっかり勉強し直そうということです。ここにきて、改めて日本の素晴らしさ、レベルの高さを知りました。海外どうこうの前に、1人の大人として、エンジニアとして、もっと日本でやるべきことがあるなと思いました。もちろん、視野は常に外に向けてね。次この土俵に戻るときは、何年かかるか分からないけれど、対等に話し合える立場になって「必ず」戻ってきたいなと思います。次は日本代表としても恥ずかしくないくらい成長してね。 続きを読む

Final week(最終週)

Finally, this week is my final week for my work in this university, except a day for meeting with a Japanese man in August.

Until this week, almost 11 months, I think time has gone by, immediately. Now, what I felt for time when I came here seem to be a lie. That might be a truth that I could make this experience fulfilling笑顔. Of course, still I have lots of things that I want to do, but at same time, now I feel certain degree of achievement. However, needless to say, I will do my best until last minute力こぶ.

Last Saturday, in Rotterdam,we had carnivalクラッカー; first, this was held by people who lived in Antilles, which is insular possessions by Netherlands.

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They danced with a lilting samba音符. These mood made audiences happyハート. What a amazing luxurious and colorful costume!!

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On last Sunday, I held a party for Y-san and his girl friend. During this stay, they took me care a lot! It is not too strong to say that thanks to them, I could spend fulfilling time in Netherlands. I prepared do-it-yourself sushi rolls料理 for them. I could enjoy a lot! Last day in this lab, I have plan for making sushi-rolls for them as well電球.

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Well, this is another story. Do you know that we have a football match in September; キラキラJapan vs Netherlandキラキラ? This is our first match in our history. I really wanted to go and watch it, but unfortunately, my leaving date will be before the game date困った!! Despite this, now I have a ticket due to double booking!! This is mixed feelings. Does somebody come to Netherland for it??笑い汗

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Peter Zumthor(建築家ペーター・ズントーの世界観)

Do you know an architect, Peter Zumthor? The people who study architect definitely know this man. He got The Pritzker Architecture Prize in 2009, which is known as same worth as like Nobel Prize among architects. As we know, Tadao Ando got it in 1995.

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(Peter Zumthor)


On the other day, my Japanese colleague, T-san, suggested to me that there is worth visiting his latest work,Bruder Klaus Field Chapel, which is located in Germany. I supposed it seems interesting, so I visited there last Sunday.

It took for 6 hours困った by train. However, journey on train is also interesting. On the way, I bumped into many numbers of children! There are many ethnic type of them, but I felt they are same. They all were so cute! On the other hand, on my return journey, I picked up a wallet on the train. The train I rode was international train from Germany to Netherlands, so I put it in immigration authorities. The man's word "than you so much" was very impressing.

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During connecting time in Cologne;ln, I visited his another work, Art Museum Kolumba. I did not have enough time so I could not enter it. I took a picture only for appearance. In this phase, I did not feel such particular feelings.

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Art Museum Kolumba


In about one hour after leaving Cologne, I arrived at nearest station, satzvey. Here you see, it must be rural. We can judge it if you see time table of trains; it has trains ever one hour笑顔汗!!

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In almost 7 hours after leaving my house, I could finally see it!! It stands in the midst of wheat field! It seemed as if it rides on the carpet of wheat!

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I could accept the reason why they eat breads everyday. The sound and appearance of wheat breathed by wind were great!!


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This was the impressive moment when I had been waiting for a long time! The appearance of this church was far from my concept that I had. During the journey it sometimes was rainy but at that time it showed great sun太陽びっくり It had to be caused by my daily good workにっこり電球

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This is the procedure how it was built. As you see, the inner shape was created by the lumbers combined together at their top.

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While, as you can see, on its frame work, concrete was cast by several layers. After hardening, the lumbers were burned炎. Of course, if it were ordinal structure,it would be cast once鐘

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Many cold joints and trace of sand appeared落ち込み. It is available because this is architecture; it is possible if client and an architect agree with itOK.

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The hole is for getting sun light into inside. I wanted to do gas permeability test when I saw itブタ.

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We could see the trace had caused by flame炎. Can you say it is no influence as a structure? I want to ask my supervisorウインク.

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Vaulted ceiling was beautifulキラキラ. It was sufficient for illuminating inside without any windows.

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In addition, at the top of hole, sphere of glasses were set, which played a role as if they were indirect illuminations電球. It drew mysterious atmosphere. Its interiors were adjusted to be simple, but that was fitted surroundings, I supposedチュー.

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As identified above, I mentioned my arbitrary views. Before coming here, I had few opportunity for visiting especially for modern architects' work. The reason is, in my opinion, there exists their egos in their work泣く. On the other hand, civil engineering structures are considered for many reasons and historical backgrounds in the site. Therefore, I had aspect that I paid little attention to them怒る.

However, from this visiting, I could feel his efforts for adjusting with its environment電球. It means both have both different concept, and they should be respected for. Even for only it, there was worth visiting having an awful timeウインク.

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P.S Without saying, ate my fill of German wurst(sausages)ブタ!
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☆サマーパーティー☆ ~お世話になった方々の紹介~

順番がでたらめになってしまいましたが、先週の金曜日研究室のサマーパーティーが行われました。日本と違って普段なかなか全員が集まる機会が少ないのですが、年二回のパーティーにはうちの研究室のみならず、M&E(Material&Environment)グループの3研究室合同で会食会を行います。

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今回パーティーが行われたのはデルフトの郊外にある、運河沿いの隠れ家的レストランを貸し切って行われました。庭は貝殻で敷き詰められていました。ヨーロッパ人が好きな夕方のテラス席でのワインから始まり、夜のレストラン内でのビュッフェまで、すべて研究室持ちの会食でした。

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上の写真は帰る時間に撮ったので、比較的くらいですが夕食を取り始めた時間はまだこれだけ日差しが残っています。ヨーロッパの夏は本当に長い。。。

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初公開でしょうか。真ん中が3月から同じ研究室にいらっしゃったTさん。なんと、高校の先輩だというから世界は狭い(笑)今回のこの写真はほぼ、Tさんの一眼レフによる撮影です(ありがとうございますすいません)。やっぱり絵がきれいです。右はこの日初めて知り合った、Aliさん(イラン人で違う研究室)。なんと東北大学で学士、修士をとったとかで、めちゃくちゃ日本語がうまかった困ったしかも住んでるのが私の今住んでる建物の近くということで、さらに意気投合びっくりいやあ、世界は狭い(2回目)。

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ここからはお世話になった人紹介。親切で腰の低いYe先生(准教授)。コンクリートのミクロレベルの講義やモデリングの講義でお世話になりました。そして、この先生、私もお世話になっている現T大生研のK先生の教え子なんだとか。世界は狭い(3回目)。

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私から左回りにご紹介。

タイ人のKrisは私の直属の上司に当たるポスドク。昔タイで訪問したタマサート大学の出身。日常の一番近いところで一番お世話になりました。過去には別のタイプの自己治癒コンクリートを研究されていて、もっとも気軽に何でも聞けるお兄さんのような人です。

トルコ人のAydaはポーラスコンクリートを研究しているドクター。Matlabのプログラミングは彼女からいろいろ教わり、相談にのってくれました。

中国人のYingは部屋が近くということもあり、私が最初に知り合った中国人のドクター。人懐っこい性格から、いろいろ日本のことを聞いてきます。人数の多い中国人のなかで、あまり群れずに外人の輪の中に入ってくるも彼女の良さでしょうか。

フランス人のVirginieは最近きたポスドク。バクテリアを用いた自己治癒コンクリートの研究をしています。同じ自己治癒関係で、器具の使い方や実験方法など、いろいろ教えてもらいました。

トルコ人のOguzhanは実質私のスーパーバイザー(担当教官)的(公式の担当教官は後に出てくるErik)存在のサイエンティスト。マイクロスコープのスペシャリストで、コンクリートの知識+ジオサイエンスの知識を兼ね備えているのが彼の強みでしょう。非常に親日的で、彼の日本の一番のお気に入りの場所は渋谷のスクランブル交差点だそうです(笑)

そしてその隣の赤シャツの男性Erikが私をここに置いてくれるきっかけを提供してくれたオランダ人准教授。ヨーロッパの自己治癒コンクリート委員会の委員長を務めますが、本職は破壊力学。彼のモデルはここの研究室がほこる3大モデルの一つです。

同じくオランダ人のJeannetteさん(ドクター)は、私のインターンシップの申し込みで大変お世話になりました。それ以外のからみがあまりなかったので、それくらいしかわかりません悲しい

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続いて、中国人グループ。これはまだホンノ一部です。さっき数えてみましたが、うちの研究室にいるドクター19名中、10名が中国人です(オランダ人3名ベトナム人2名韓国、トルコ、メキシコ、フィリピン各1名)。ここにきて、言い方は悪いですが、ひしひしと思うのは中国の着実な台頭です。少なくとも今のこの研究室の状況を見れば、将来の明暗は明らかです。日本人ももっと世界に目を向けていかないと。。。

さ、余談は置いといて紹介の続きを。また左から順に。

Quantaoは自己治癒アスファルトを専門にしているドクター。授業でよく話をしていた一人です。

Zhiweiは席が隣で、かつ同じ年。ここにきて最初に尊敬し、あこがれ、目標にした人です。Erikとともにコンクリートの破壊モデルの精度を高めています。様々なコンピューター言語を使いこなすプログラムのスペシャリスト。

Linは前にブログで紹介した食事会にも参加した、うちの部屋によく来るドクターの学生。実験室では彼女と一番良く会う気がする(それくらい頑張り屋さん)。彼氏が大学の先生っていうのがおもしろかった(失礼ですね、すみません。)笑い汗

Qiは気配りのできるドクター。なにかとデルフトにある中華系食材店で会うのが運命的に感じられます(笑)

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長いって飽きてませんか?もう少し付き合ってください。ここいるのは主に技官(テクニシャン)と言われる人たちです。また左から順に。

さっそく例外ですが、フィリピン人のRichardは先日イギリスでマスターをとったばかりのドクターの学生。うちのへやに来ました。彼もプログラミングを得意とする学生で、3大モデルの一つのセメントの水和に関するモデル(のちに出てくる大ボスBreugel先生のモデル)を高めるのが彼の漠然としたテーマなようです。

GerritGerard(次の二人)はここの研究室が誇る古株のテクニシャン。彼らに聞けば何でも分かります。実験装置を作ってほしければ、ある程度の設計図さえだせば、発注して仕上げてくれます。

Arjanはいちばん最初に仲良くなったテクニシャンでしょう。化学分析機器全般を扱える資格を持つ彼。欠点と言えば、女癖が悪いこと(昔日本人の彼女がいたと言いはっているが、フィリピン人だったとの噂も)、冗談が好きでたまに冗談が真面目に言っているのか分からない時があることでしょうか。でも彼と仲良くなれたことが、わたしのこの一年の実験の進行に大きくかかわっていることは間違いありません。

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ここで紹介したいのは、私の右隣に座っている女性Mingming(中国人で部屋が同じ)と前に座っている青いシャツの男性Francesco(イタリア人で他の研究室の准教授)。二人は結婚していて、今同じ建物の同じフロアーに住んでいます。すごく親切な二人。今度ホームパーティーをみなでやる予定です。

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庭で写真をとってもらいました。もちろん私以外は中国人です。右のJianは彼女と同棲中のドクター。オランダはドクターは就業なので、二人が質素に暮らしていけるくらいの年収はあるのでね。彼には今実験に必要なある「借り物」をしています。

その左のShunzhiはミシガ大学の有名な先生Vi.Liの弟子(ポスドク)。研究も、それにならってある繊維を入れた自己治癒コンクリートの開発です。彼とは去年の年末の食事会で席がとなりだったので、たっぷり自己治癒トークしました(笑)

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Alexは准教授のオランダ人。無機化学が支配的なコンクリート材料分野の中で、有機化学にこれだけ長けている科学者はなかなかいないのではないでしょうか。授業が聞けなかったのが残念でしたが、いつも笑顔で挨拶してくれるいいおじさんです(笑)

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Oguzhanとツーショット。いい写真です。彼からもっといろいろ学びたかった。

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そして、いよいよ最後はこの人。うちの大ボス(真ん中)、Breugel先生(一人だけ苗字困った)。苗字でしか、今だに呼べない。それくらいのオーラと存在かがあります。またこの渋さがかっこいい。いつか赤いネクタイが似合う、こんなダンディーな紳士になりたいものです。その前にはまず童顔を克服しないと。。。悲しい

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閉会のまえにBreugel先生が全体にむけて挨拶。あいさつの中で、今この研究室にいる人の国籍はどれだけあるかという話になりました。答えは17カ国。いやはやインターナショナルです。この人の話は、偉い先生なのに、ただただ難しいだけじゃなくて、ところどころに冗談をや雑談をしっかり入れてて、話に引き込まれていきます。

最後に新たに加わったメンバーおよび今期で去るメンバーの紹介がありました。私のことも紹介してくれて、先生から直々にお言葉をいただきました。お世話になりっぱなしの一年だったのに、ありがたい限りです。

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最後はやっぱり、このツーショットで。私をここに置いてくれたErik音符普段は忙しくてなかなか直接的な指導は受けれませんでしたが、それでも彼には非常に感謝しています。また彼の私生活も含めた人間性(毎朝の水泳と夏場のトライアスロンへの参加)には脱帽ですし、こんなグウタラ学生ですが学びたいカッコいい大人の一人です。

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これ以外にもたくさんお世話になった方たちがいますが、夏休み中といことで参加できなかったひとも大勢いました。改めて、紹介はしませんがお礼を言いたいと思いますすいません

ああ、こんなこと書いてるといよいよだなって気分になってきました悲しいちゃんと数えると研究室にいくのは14日です。さあ、最後の実験&引き継ぎをしっかりして、私もヨーロッパ人に負けなくらい、8月は良い夏休みを過ごしますよ!

船のエレベーター

久々に週末遠出してきました。行った先はベルギーの南部「ラ・ルヴィエール」です。下の地図を見てもわかるとおり、もうすぐ目の前がフランス国境のため、飛び交う言語は完全にフランス語でした。

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昔は炭鉱の町として栄えたこの周辺。またフランスとドイツを結ぶ運河の要所であったため、非常に昔は栄えた地域だったようです。ゴッホも一時期この周辺に住み、炭鉱夫たちの絵を描いたそうです。昔の集落がこうして点在して残っていて、都会とはまた違った外国の生活の一部を見ることができました。

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さて、私がなぜ今日ここを訪れたか、それは土木屋としてどうしても一度見ておきたかったものがここにあったからです。上でも書いたようにここは物資を運ぶ運河網の要。しかしこのルートには、数キロの距離で高低差が67mもあり、それを克服し安全で効率的な航行システムが求められた。こうした経緯から当時の技術者が最新の技術を駆使して設計した「運河エレベーター」4機が作られ、現在では世界遺産として残っている(今は観光用)。

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これが第一リフト。一番下流側。

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第二リフト。

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第三リフト。

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上から見てみると、運河の水ごと船と一緒に持ち上げる仕組みがよく分かります。なによりこの止水技術がすごいと思いました。

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一番上流側の第4リフト。ここまで運河沿いにサイクリングロードになっており、自転車を持って行くのが一番良い方法です。(今回は私もこちらでお世話になってる日本人の先生から折りたたみ自転車をお借りしていきました。ありがとうございましたすいません

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そして2002年、これらのリフトにとってかわり、一気に73mもの高さをリフトアップする、巨大な「船のエレベーター」が完成しました。うーん、造りかけの高速道路の高架橋みたい(笑)

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このように船を入れて、仕切りを下ろし、運河の水ごと持ち上げます。300トン級の船と水槽が持ち上がるそうです困った

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すげぇ。よくこれだけの水を止水して持ち上げられます。

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エレベーターを釣り上げている機械室。この持ち上げる動力は天秤のように片方の重り(高低差による水圧)を利用してもう一方を持ち上げる仕組みとなっている。

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実際に観光用の船に乗船してみました(下降)。10分弱でこの高さを上下する。非常に安定感のあるエレベーターでした。

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重りがエレベーターとは逆の動きをしているのがよくわかります。

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片道3時間半という遠出でしたが、非常に価値のある1日でした。あと留学も2か月を切り、大学自体はあと3週間になりました。いよいよラストスパートです。
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