2009年01月

ロッテルダム国際映画祭

最近思うこと。日本は、人と道であったら会釈しますが、こちらだとウィンクウインクをします。背の高いお兄さんがやるのかっこいいなあと思い、鏡の前で練習してみましたが笑い汗どうも、私はウィンクが下手です悲しい日本に帰って勘違いヤロウだと思われるのは嫌なので、大人しく会釈で我慢します泣く

さてさて、今日はロッテルダムで現在開催されているロッテルダム国際映画祭を見に行ってきました。この映画祭は世界三大映画祭(カンヌ、ベネチア、そしてロッテルダム)の一つで、世界中の映画が集められロッテルダムの市内中の映画館で上映されるイベントです。数ある映画の中から私が見て来たのは…

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(アキレスと亀)


いまや日本が誇る映画界の巨匠。北野武監督の最新作(現在日本でも公開中)です。今まで何作か彼の作品を見てきましたが、海外で評価の高い彼の作品を海外で見るというのがすごく楽しみでした。

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町は今いたるところに今年のトラをあしらったロゴがありました。このロゴの入ったTシャツやバックを持って町をかけている人たち(次から次へ映画をはしごしている人たち)を見かけました。

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こんな感じで、ロビーでは軽食を食べつつ、次に何を見るか予定表とにらめっこしている人たちがたくさんいました音符なんかこんなこと毎年できるオランダ人がうらやましいびっくり

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価格は日本円で1000円ちょっとといったところでしょうか。(最近は不況不況と聞きますが、円が高いのはありがたいすいません)たくさん見る人は割引券もありました。

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会場に着くともらえました。これはその映画の評価アンケートみたいなものでしょうか。なかなか洒落た作りをしています。

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なかなかの大画面です電球座席もなかなか居心地のいい席でしたOK

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何より驚いたのは外国人(私が外国人か…)のお客さんが多いこと。もっと日本人ばかりかと思っていましたが、ほとんど日本人は見かけませんでした困ったさあ、いよいよ上映です鐘


(上映中)


まだ見ていない人も多いでしょうから、内容は差し控えさせていただきます。どうしても知りたい人はオフィシャルウェブサイトをご覧ください。

私ごときが映画評論をしても仕方ないですが、思ったことを書き留めておきます。なんか少しなんで外国人に評価が高いかがわかった気がしました。まず日本人とそれ以外の国の人の笑うタイミングが同じだったのには驚かされました。何度か経験がありますが、海外で映画を見ると字幕と音声の不一致のせいでどうしても同じタイミングで笑えないんですよね。それが本当になかった。オランダ人も私も同じタイミングで笑えました。あと、これは予想ですが、芸術(絵画や音楽など)に共通する強烈なメッセージが見え隠れするところが海外の人にはすごく心地よい(ヨーロッパの価値観に近い)のでははてなと思いました。

終わった後、会場からは自然と拍手拍手がわき起こりました。映画で拍手って初めてだったからびっくりでした。

映画祭は来週いっぱい続きます。来週には日本からオダギリジョーが初監督作品を引っさげで舞台挨拶にオランダまでくるそうです(チケット完売したらしい)。今日は結局北野武は現れませんでしたがね(笑)音楽といい、絵画といい、映画といい…。オランダの人はホント心豊かな生活していてうらやましい限りです。

明日から私は1週間、前にもちらっとお伝えしましたがフランススイスに行ってきます。そろそろ一人旅も飽きたので、今回は昔横浜国大に留学して来ていた留学生の実家を訪問する(両国とも)旅になりました。4年間いろいろな人と出会い、おかげで世界中色々な国に友人ができました電球また少し息抜きして、2月からの後半戦頑張りたいと思います力こぶというわけで、来週は連絡がつかないかもしれないのでご了承ください。では、行ってきます飛行機
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世界No.1の実力

最近は、毎日大学に通い、論文や研究の打ち合わせに明け暮れております困ったまあ、それが私の本分ですから、仕方ないですがそればかりでもストレス溜まってきます。たまには心を豊かにしないとね。

冬のヨーロッパって寒いし、天気もどんより雨模様だしいいことないびっくりなんてことはありません。外に出れないなら、中で楽しめ笑い汗今日は昨年オーケストラ世界3大オーケストラの一つで、昨年ついにウィーン・フィルを抜いて、見事キラキラ世界No.1キラキラの栄誉(グラモフォン誌)に輝いた(らしい汗)オーケストラ、ロイヤルコンセルトヘボウ(オランダアムステルダムが本拠地)の演奏会に行ってきました音符

曲目は、メイン曲が「春の祭典」という、超難曲(うまいオーケストラでも途中で演奏が止まってしまうことがあるらしい困った)で、ディズニーの「ファンタジア」というアニメ映画にも組み込まれた曲でした。事前にCDを知り合いの先生にお借りして、きっちり予習OK(笑)今日に備えてきました。

また、本日の指揮者ですが、今日はこのオーケストラの正指揮者(マリス・ヤンソンス)ではなく、これまた世界屈指の名指揮者(らしい汗)、ズービン・メタという人でした。

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世界一のオーケストラに世界屈指の指揮者の共演…。こんなの絶対日本じゃ聞けない泣く聞けても絶対こんな格安では聞けませんショック


私もこう見えても、楽器(トランペットと、ピアノを少々)は少しは経験してて、毎年どこかしらの演奏会には行っていました。しかし、クラシックという領域は初体験。最初が本場で聞けるというから贅沢な話ですにっこり

今日の会場は、ロイヤルコンセルトヘボウの本拠地ではなく、ロッテルダムにある会場(ロッテルダムフィルの本拠地)で行われました。

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このシステムはオランダだけ(?)らしいのですが、聴きにきたお客さんには無料でコーヒーと紅茶がふるまわれていました。これは、眠気防止にもなるし、なかなかいい制度だと思いませんかはてな(笑)

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席はほぼ満席でした。老若男女あらゆる人たちが気軽にクラシックを楽しみに来ているなという印象でした。

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雰囲気が写真からでは伝わらないのが本当に残念ですが、生の演奏は本当に鳥肌が立ちました。もちろん、世界No.1というバイアスがかかっていたことは事実でしょうが、それでも特にメイン曲の春の祭典は、私のような勘違いのミーハーが言うのもおかしいですが(笑)、技術力も、表現力もすごすぎます困ったCDで聞いてたものもなかなかでしたが、やっぱり生は演奏の世界観に引き込まれました。

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指揮者が大きく振りかぶって、演奏が終わった瞬間。客席が完全にスタンディングオーベーションでした。そして、あちこちから「Bravo!!」という声援が聞こえてきました。私も本気で拍手でした拍手

ヨーロッパの人たちは本当に充実した休日を過ごしているなあと実感できた一日でした。

ファイナルディフェンス

今日はドクター論文のファイナルディフェンスつまり博士論文の最終審査聴講会があり、私も参加してみました。分野は同じ土木でしたが専門はまったくの異分野なので、内容まではわかりませんが、めったにない機会なので雰囲気だけでも味わってみようと聴講してきました。

こちらの審査会(修士、博士)の面白いシステムはすべて自分で準備するというところです。審査会の会場予約から、論文の製本、さらには審査会の後のパーティーまですべて自腹だそうです困ったそこまでして、やりないのかはてなと意見が分かれそうなところですが、それだけここで学位をとるということは容易ではない(特に博士は大変らしい)し、本人にとっても人生の中でも喜ばしい一日になるようです。

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さて、会場に入ったのが開始10分前。御覧のようにすごい人です。ここには研究室の日とから大学関係者、そして外部の同じ専門分野(大学、研究所)の人から家族までいるそうです困った

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さて、ここの写真の中央に写っている人が今回の発表者です。彼の今日の服装はモーニングでした。さすがに今までモーニングで発表会してる人はみたことなくてビックリ困った私の修論発表会でモーニングでも着てみようかな(笑)たぶん恥ずかしくてできません困った汗

左に写っている杖を持っている人がこの審査会のタイムキーパー的な役割をする人です。どうやら神聖な人(杖?)みたいで、この人が入場するときは全員起立して待ちます。ものすごい権限で、制限時間の1時間がたつと、地面をコンコンとたたき、説明の途中だろうが容赦なく中断させます泣く

ここの前にいる二人は最後まで意味が分からない役割の人でした。この人たちの役割は発表者が考えた発表案を読みあげる人でした。事前に発表者は発表案をいくつか挙げており、質問者はこの中から質問することもできるようなシステムになっていました。ちなみに質問者(前に座っている方々)は指導教官から、プロモーターや、他大の同分野の先生などさまざまです。そして、さらに意味不明だったのはその質問例です。たとえばこんな感じ…

パワーポイントは、映像のない静止画の映画である


はてなはてなはてなはてながいっぱい付く質問です。もちろん、真面目な内容もありましたが、中にはこうしたユーモア(?)ともとれる質問が混ざっていました。そう、ここの公聴会の最大の特徴はそのユーモアさでした。発表内容は超ハイレベル(日本のドクター論文よりレベルが高いらしい)のに、質問者もユーモアたっぷりの話し方をするし、発表者に至っても、質問者への返答に人を小馬鹿にしてるともとられかねないようなたとえ方をしたり、ユーモアたっぷりの返答をしたりしていました困った汗真面目な日本という国で育った学生にとっては

いつ先生が怒って帰るんじゃないか


って気が気じゃなかったですショック日本でやったら間違いなく再審査でしょうね。いや、永久追放かも(笑)まあ、そのおかげで我々聴衆は飽きることはありませんがにっこり

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いったん審査員は退席して、協議をします。そして再び戻ってきて、無事彼のドクターの学位が認められました。印象的だったのは、祝辞を述べている先生の

「おめでとう、これからは○○ドクターね」


っていう言葉でした。今回のこの体験は絶対日本では体験できない色々な意味で面白い体験だったし、なにより彼の堂々とした発表の姿や、ドクターの称号を得たときの彼の満足げな表情を見て、かっこよくそしてうらやましいと思った瞬間でした。


まあ、なによりもまず私はドクターの前にマスターにならないといけませんし、その前に留学をしっかり実り多いものにしないとね笑い汗日本では研究室のみんなが最後の追い込みで頑張っている様子が伝わってきました。私も負けずにここで頑張ろうと思います力こぶ

あ゛~むかつく。

今日今期にとったある授業の口頭試問のテストを受けてきました。私は、正規の学生ではないので、授業単位のかかった試験を受けれない(受けても意味がない)のですが、私の無理なお願いを受け入れてくださり、担当教官のご厚意で正規の学生と同じテストを受けさせてもらいました。私としては自分の力がどこまで通用するのか(実際の過程なら単位をとれるのか)試したかったから。


口頭試験って私にとっては人生初めての経験です。テキストや参考書を読みこんで、それなりに入念な準備をして臨みました。口頭試験ですから、先生が口頭で質問してきて口頭で返答(問題によっては図解もあり)でした。正直言って、それなりに自信はありました。確かに授業では普通の学生よりも理解度は遅いとは思いますが、それでも勉強時間は誰よりもかけたつもりだし、一つ一つの事象を丁寧に見返したので、どれを聞かれても答えられると思っていました…。


いざ始まってみると、いきなり最初の質問からこけました汗まったく予期しない聞かれ方をしたからです。

「これは○○なるけど、○○になるのはどうして?」


そう、私は結果を見て、その解釈ばかりに気を取られ、なぜそうなるか(なぜそういう結果に行きついたか)をしっかり考えていなかったんですね。もちろん、○○の方を説明(解釈)する問題も聞かれましたが、こちらは比較的的確に答えられた気がします。

歴史でいえば「□□年に起こった××」は答えられても、「どうして××が起こったか?」が答えられてない。これは知識のつながりが分かってないと解けない。この人は何で?どうして?こうしたのかって考える習慣をつけてないと、とっさに聞かれても対応できない。だって、必要な要素が知識のどこに散りばめられているか把握できていないから。それは口頭試問では筆記試験よりはるかに難しいし、根底にしっかりと根付いた知識がないとできない芸当です。私は、いい意味でも悪い意味でもバカ正直なところがあり、後者が明らかに劣っているタイプです。

私はとにかく、授業での遅れを知識の補填だけで満足していたんですよね。結果も大事ですが、何が根源(本質)で、どうしてその結果を導き出そうとしているのか。そのプロセスの考え方の大切さを気づかされました。これって研究するにとって最も大切なことですよね。

最後、2,3分部屋の外で待たされ、もう一度部屋の中へ。コメントをいただくことができました。英語で大変だったでしょうなんて話から始まり、結果を言えば、課題と今日の口頭試問の総合判断で80/100ということで、一応合格点はいただくことができました。でも、私の中での手ごたえとしては確実に落第点でした。(予想していなかった聞かれ方をされて)何度も質問の意味が分からなくて聞き返したし、誤解をして違うことを答えたこともあったし、焦って頭真っ白になったこともありました。なんかそう思ってくると、だんだん本当にこれで合格点?って思ってきて…。もしかして、ちゃんと英語で頑張れたことへの合格点なのでは?と思えてきてしまって…。どんどん自己嫌悪悲しい悔しくて…悔しくて…。

私の中で言語的ディスアドバンテージを言い訳にしたくない、同じことをやっていて負けたくないという気持ちがある一方、自分自身でそれを解決できてないジレンマがやっぱりある。実際、専門知識を説明する場合、やっぱり日常会話で出てくるような単語とは違って、独特な言い方があります。まだまだ自分の中で消化しきれていない。

今回の口頭試験は、本当にいろいろ考えさせられたし、自分の弱みが露呈したような気がします。 続きを読む

1/3の純情な感情

早いもので、今日でこちらにきて4か月経ちました。あと2回これと同じだけの期間過ごしたら、絶対に日本に帰ってないといけないということです(笑)こう書くと、もう4か月なんだって改めて実感します。来た頃はあんなに一日が長く感じられたのに…。

まあ、親しい友人や家族に会いたい気持ちは強くありますが、それでもここでの生活もなかなか捨てがたいなあと思う今日この頃です笑い汗なんでこう書けるようになったのかなあはてな旅行いけるからはてなそれも大いにあるでしょう、否定はしません(笑)でも日常の生活にさえもそう思えるようになって来たのは、少し自分でも自分の変化が見えてきたからだと思います。ここに来た頃は、環境になれることに必死、そして自分という存在を確立することに必死でした。それだとどうしてもうまくいかないことへのストレスを感じていた気がします。


変化というのはすごく抽象的な言い方ですが、語学力のアップや人間的な教養の広がり、専門的知識の幅に自分の好きなことや将来のありたい姿が見えてきたetc…。全部ひっくるめての変化です。そしてここにはまだまだ吸収できそうなものがたくさんあることです。残り時間でそれが足りるのか分かりませんが、あまりもったいない使い方をできる時間もないなとも考えています。もちろん今でも、うまくいかないは日本にいるとき以上に起こりますが、うまくいかないことも一つの変化の糧になるのではと感じられるようになってきたのは大きいと思います。

とにかく今は明日が楽しみです。そして帰るときにどれだけ変化できているかが楽しみです音符 続きを読む
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